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<<   作成日時 : 2011/04/13 23:00   >>

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4月10日
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』 (三浦大輔)
2010 原作:花沢健吾  DVD
画像


 痛快!
 この原作マンガも監督も主演の峯田和伸もそのバンド「銀杏BOYZ」も知らなかったが、なんと愉快でPOPなコラボレーション!
 ミュージシャンを抜擢すると、見事にハマるときがある。
 役者畑では培われない、独特のセンスと自由なオーラ(ときに狂気)を、ミュージシャンは持っている。
 監督の方も、ある種のクレイジーさに賭けているのだ。
 “勘”しかない。
 だからインディーズ的な製作じゃなきゃ無理だろう。
 まさにこれがその好例。

 役者に抜擢されたミュージシャンをあげてみよう。
 いちばん印象に残っているのは、Chara。岩井俊二の『スワロウテイル』の主役で存在感120%出していた。
 もうひとつ、無名なのに突然、利重剛に『ZAZIE』で主演に起用された、「横道坊主」のVo.G.の中村義人
 あと、「Blankey Jet City」の中村達也、甲本ヒロト、UA、山崎まさよし、町田町蔵、内田裕也、もう俳優になってしまっている石橋凌もよかった。
 やっぱり、1回きりとか、たまにやるからいいんだよね。俳優になってノウハウとか知ってしまうと、ミュージシャンの狂気が散ってしまうのさ。
 それと、ミュージシャン自身のこだわりがあるでしょ。いくら周りがおだてても、「私はミュージシャン」と突っぱねている椎名林檎はすてき。ミュージシャンとしての彼女は、残念ながら僕は声が好きじゃないし歌もうまくないからイマイチだと思うんだけど。
 でもCMはかっこいいし、あの自己演出力と歌詞世界と狂気オーラは、むしろ映画演劇向きだと思うよ。

 さて、峯田和伸。
 純粋でいいやつなんだけど、何をやってもツイテなくて、ダサくて、イタくて、モテなくて、ケンカなんかしたことなくて、だから自信がなくて消極的で猫背でで下を向いて、愛想笑いをしてみても顔がひきつって、性欲だけは人一倍あって、という男・田西を、地のままのように演じ、解放空間でジタバタしている。

 宣伝用のコメントに秀逸なのがあった。

 「流した涙、ぬぐった鼻血、もらした小便、でちゃった精液、すべてに意味があり、すべてが田西を輝かせている!」

 アンチ・センチメンタリズムのスピリットに満ちたストーリーの躍動感に、最後まで徹底してダメ男として駆け抜ける峯田のキャラが、ぴったりハマった。
 共演者もいい。相手役の黒川芽衣、ソープ嬢のYOUが生き生きしている。他に敵役の松田龍平、アル中の小林薫など。
 笑える。ツボを心得ている。脚本もうまいのだろう。
 
 監督の三浦大輔は横浜ベイスターズの監督になったわけじゃなくて、今注目の劇作家・演出家で、演劇ユニット・ポツドールを率い、岸田國士戯曲賞も受賞している才人(75年生)。今回、劇場用映画初監督・脚本。
 マンガ原作の映像化が成功したのは、もともと劇画調だということもあるが、実在の濃いキャラを、自らの演劇界からではなく音楽界から掘り出してきて、みんなをエッチ団結させた三浦大輔の才能だろう。

 原作・花沢健吾も、もちろん要注目。何をいまさら、と思われるだろうが。
 今、『アイアムアヒーロー』を読み始めた。

娯楽力   ★★★★★
POP度   ★★★★
インパクト  ★★★★
切実度   ★★★
独創性   ★★★
たぴおかポイント  82点


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